季節の養生レシピ |
五十嵐和恵先生 |
〈
リンゴのザクロソテーを使ったアップルクランブル 〉
〈材料〉(耐熱容器16×26cm 約5人分)
☆リンゴ…中2個(約600g)
☆くるみ(お好みで)…約30g
☆レーズン(お好みで)…約20g
☆砂糖…50g
☆ザクロのしずく…大さじ3
☆シナモン(お好みで)…小さじ2
☆バター…20g
[クランブル]
☆薄力粉…200g
☆砂糖…50g
☆バター…100g
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「クランブル用のバターは」約2cmの角切りにし、冷蔵庫で冷やしておく。
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リンゴは芯をとり8等分のくし形に切る。さらに4~5等分に切る。
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フライパンにリンゴ、砂糖、ザクロのしずく、シナモンを入れてバターでソテーする。
リンゴがしんなりしたらレーズンとざく切りにしたくるみを入れ、焦げないよう煮詰め、できたら耐熱容器に。
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ボウルに薄力粉、砂糖、①のバターを入れ、指先でバターをすりつぶすように混ぜる。
バターと粉類がなじんできたら全体をすり合わせるように。
ところどころ塊が残り、ぽろぽろしたそぼろ状になったらクランブルの出来上がり。
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③の上全体に④のクランブルをのせ、200度に予熱しておいたオーブンで20~25分焼く。
クランブルの表面に焼き色がついたら完成。
ここがポイント!
こでは取り分けてザクロをトッピングしました。暑い時期は冷やしてもおいしいです。
12月の養生 ~ 年末年始を健やかに ~
年末年始
ようやく暑さが落ち着いたと思ったら、街にはクリスマスのきらめきが。師走があっという間にやってきました。これからはなにかと会食が続く方も多いことでしょう。寒い時期は無理せず体力を温存することが大切なので、暴飲暴食を続けていると体は疲弊してしまいます。調整できる日は、腹八分目にする、消化に負担のかからないものを食べる、休肝日にする、などを意識して、疲れたときは早めに体力を回復させましょう。
お屠蘇
お正月、おせち料理をいただく前に飲むお屠蘇。「屠」は邪気を払う意味の屠(ほふ)る。「蘇」は悪鬼の名前のたとえ。「邪鬼を屠り、魂を蘇らせる」という意味があります。
お屠蘇は屠蘇散と呼ばれる生薬を日本酒やみりんに7~8時間漬け込んで作ります。使われる生薬は5~6種類くらいですが、ものによってさまざま。代表的な生薬は、山椒(サンショウ)、桔梗(キキョウ)、桂皮(ケイヒ)、白朮(ビャクジュツ)、陳皮(チンピ)、防風(ボウフウ)など。平安時代に中国より伝えられ、江戸時代に一般庶民まで広まったと言われています。
近年はお屠蘇を飲まない家庭も多いそう。お屠蘇には体を温めて胃腸を整え、風邪を予防する働きがあるので、お正月の健康管理に最適。慌ただしい大晦日ですが、忘れずに作りましょう。
今月のアレンジレシピは、クリスマスツリーを飾った最初のものと言われるリンゴを使ったイギリスの家庭的なお菓子「アップルクランブル」をご紹介します。クランブル(crumble)とは「崩れる、粉々に砕ける」という意味。リンゴにぽろぽろしたクッキー生地のようなものを乗せた焼き菓子です。リンゴをザクロのしずくでソテーしました。熱々のうちにアイスクリームやホイップクリームを添えてもおいしいです。
今が旬のリンゴは「一日一個のリンゴで医者いらず」ということわざもあるくらい栄養豊富。真っ赤に色づくリンゴは昔から強い生命力の象徴とされています。皆さまが健やかに年末年始を迎えられるよう願いを込めてレシピに選びました。アップルパイより簡単です。ぜひお楽しみください。