季節の養生レシピ |
五十嵐和恵先生 |
〈
ザクロシロップの杏仁豆腐 〉
ザクロシロップの杏仁豆腐(容器2個分)
〈材料〉
☆杏仁霜…15g
☆無調整豆乳(常温)…200cc
☆水…100cc
☆砂糖…30g
☆粉末寒天…小さじ1
★ザクロのしずく…適量
★はちみつ…適量
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① 水を入れた鍋に杏仁霜を入れよく混ぜたら、粉末寒天を加えて火にかけ、かき混ぜながら沸騰させて2分ほど煮溶かす。
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② 寒天がしっかり溶けたら弱火にし、砂糖を入れよく混ぜる。
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③ ②に豆乳を入れ、沸騰しないように温める。
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④ 全体がまざったら火を止めてお好みの容器に入れ、粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やし固める。
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⑤ 固まったら杏仁豆腐をスプーンで一すくいし、そこにザクロのしずくとはちみつ、それぞれ同量で作ったシロップを入れたらできあがり。
ここがポイント!
ここでは、暑い時におすすめの清涼感あるミントを飾りました。
※はちみつは一歳未満には禁忌です。
9月の養生 ~ 本格的な秋への準備 ~
暑さ寒さも彼岸まで
9月17日は中秋の名月。19日は彼岸入り。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、日中の暑さは厳しいですが、
澄んだ空にお月様が美しく見えたり朝晩さわやかな風が吹いたり、秋を感じられるようになります。
また、22日は二十四節気の秋分で昼と夜がほぼ同じ長さに。この日を境に昼も短くなります。
残暑が続くとはいえ、いつまでも真夏と同じ生活をしていると体調不良の原因に。9月は本格的な秋に向けて準備をはじめましょう。
乾燥対策
夏と秋では空気が大きく変化。ジメジメと湿気の多い空気からカラリと乾燥した空気へ。空気が乾燥すると、皮膚や髪の毛など体の表面だけでなく、体の内部も乾燥。細菌やウイルスが体内に入りやすくなったり、喉や鼻の不調がでたりします。乾燥から体を守るため、体を潤す働きのある食材を摂り、今から体内に潤いを蓄えておくことが大切です。二つご紹介します。
一つ目は、白い食材。豆腐や豆乳などの大豆製品、白ごま、白きくらげ、白菜、れんこん、山芋、だいこん、ゆりね、くるみ、松の実、落花生、杏仁、牛乳、はちみつなど。二つ目は酸味+甘味の組み合わせ。
梨、ぶどう、みかん、金柑、りんご、そしてザクロなど甘酸っぱい味の食材。また、梅干し+白米、レモン+はちみつなど酸味のある食材と甘味のある食材の組み合わせ。これらのものを積極的に摂って、乾燥に負けない体を作ってゆきましょう。
今月のアレンジレシピは中華料理のデザートとしておなじみの杏仁豆腐。
ザクロのしずくをシロップに使いました。杏仁はアンズの種子の中の仁を乾燥したもの。
杏仁は「アンニン」ではなく「キョウニン」と呼ばれ、呼吸器や腸を潤す生薬としも使われます。
杏仁豆腐の材料は杏仁をすりつぶして粉にした杏仁霜。
杏仁霜が手に入らない場合は、市販の杏仁豆腐の素で大丈夫ですが、
杏仁霜ではなくアーモンドパウダーを使用したものもあるので注意が必要です。
一般的な杏仁豆腐は牛乳を使いますが、今回はまろやかな味になる豆乳を使いました。
杏仁霜だけでなく、豆乳もはちみつもザクロも潤す働きのある食材。杏仁豆腐はお店で食べるだけではもったいない。ぜひご自宅でもお楽しみ下さい。